大日向の火とぼし

(指)県重要無形民俗文化財(平成4年5月15日)
(在)甘楽郡南牧村大日向区
(保護団体名)大日向区

 大日向区の五つの小字全戸(60戸)が参加する盆の8月14・15日の先祖供 養の火祭りである。永禄4年(1561)、武田信玄が上州に攻め入った際に、 圧政をしていた小幡の領主に、住民が反抗して武田方を助け、小幡の軍をうち 破った時の喜びを「火祭り」の形で伝えたとの伝承がある。
 14日は麦藁でたいまつを作り、夕方、山上のお稲荷さんの前でたいまつの 火をつけ、そのたいまつを子供・大人が参加して橋の上や川原で一斉に振り 回す。8時頃から「おねり」が始まり、太鼓はたき・笛などで4種類のお囃 子を演奏しながら安養寺へ行き、庭を3回まわって、念仏を唱える。翌、15 日も太鼓たたきが交代するのみで、基本的には前日と同じである。
 共同体として、盆の御霊を迎え送る火祭りの行事で、おねりや寺での巡回 に盆踊りの原始形態をとどめ、南牧川や神流川の流域に広く行われてきた火 祭りの行事の中で、古い形を継承している貴重な行事である。